リノベーションで自然素材を使うのはあり?

公開日:2021/11/15  最終更新日:2021/11/19

近年では便利さや快適性だけでなく健康への配慮から、自然素材を使ったリノベーション工事を希望する方が増えています。とくにシックハウス症候群への関心が強く、「化学物質の使用を避けたい」と考える傾向があるようです。この記事では化学物質とシックハウス症候群の関係や、自然素材の種類とメリット・デメリット等について紹介します。

化学物質とシックハウス症候群の関係

シックハウス、直訳すると「病気の家」という意味ですが、この問題は1970年代から注目を集めるようになりました。ここでは化学物質とシックハウス症候群の関係について、まとめています。

そもそもシックハウス症候群とは?

シックハウス症候群とは、住まいに使用される資材や建材に含まれる化学物質が原因で、さまざまな健康被害が現れる病気です。

具体的な症状として、頭痛や湿疹、呼吸困難、吐き気、目がチカチカするなどといったものが挙げられます。完治させるための手段は、原因となる化学物質を除去すること。それ以外にありません。

日本にいる患者さんはどれぐらい?

日本国内では、「全人口のうち約5%がシックハウス症候群の患者である」という統計が出ています。しかし、残念ながら予備軍も含む潜在的な患者数を入れると、その6倍を超える数字が出てきてしまうのです。

そのため決して他人事ではなく、誰にとっても身近な問題として「自分は大丈夫かな?」と危機感を持った方がよいでしょう。

現代の家はシックハウスの危険だらけ!

シックハウス症候群が注目されるようになった背景は、現代の家の構造にあります。まず、昔は床や柱は木材で壁も漆喰など、自然由来の素材が多く使われていました。しかし、現代では集成材など工場で作られた人工物が中心で、揮発性の有害物質が身近になってしまいました

さらに断熱性・気密性にこだわるあまり空気がよどみやすく、有害物質が溜まりやすい構造になったのです。結果として、現代の家はシックハウスの危険だらけになってしまいました。

自然素材の種類とメリット・デメリット

では、自然素材にはどんな種類があり、それぞれどんなメリット・デメリットがあるでしょうか?ここではとくに根強い人気を誇る、4つの自然素材についてまとめます。

珪藻土(けいそうど)のメリット・デメリット

珪藻土とは、珪藻(プランクトン)の化石を原料にした土です。主に壁用塗料として使用されています。メリットは調湿機能が非常に優れている点で、部屋のイヤな臭いを吸収したりカビやダニの発生しにくい環境を作ったりしてくれます。

デメリットは乾燥するとひび割れてしまうため、上に固化材を塗布する必要がある点です。施工にひと手間かかるので、工費が割高になってしまいます。

無垢材(むくざい)のメリット・デメリット

無垢材とは、加工していない原木を使いやすい大きさにカットした木材で、家具や床に使われています。メリットは肌触りがよく、断熱・保湿効果に優れるため季節を問わず快適に過ごせる点です。また、木に含まれる精油が空気を清潔に保ち、リラックス効果があるのも見逃せません。

逆にデメリットは天然素材のため色にバラつきがある点や、乾燥すると変形などが生じるため使用前にしっかり乾燥させておく必要がある点でしょう。

漆喰(しっくい)のメリット・デメリット

昔から壁などに使われてきた漆喰は、石灰石を原料としています。最大のメリットは「呼吸する壁」と呼ばれるように、空気中の二酸化炭素を吸収しながら長い年月をかけて固まっていく点でしょう。年月を経るごとに部屋に味が出て、愛着が湧いていきます。また不燃性のため、火事にも強いです。

デメリットとしては、施工する際に時間と手間が必要となる点、費用が高くなる点、汚れが目立ちやすい点などがあげられます。

天然リノリウムのメリット・デメリット

亜麻仁油の酸化物にコルク粉・石灰岩・松ヤニなどを練り合わせ、乾燥させた物が天然リノリウムで主に床材として使用されます。メリットは燃えにくいため火事に強く、燃えた際も有害物質が発生しません。また耐久性に優れるため、キャスター付きのテーブルも安心して使えます。

デメリットは施工直後に独特の油っぽい匂いが発生することと、そしてアルカリ性に弱いため「掃除の際は中性の洗剤を使う」など注意が必要な点があることです。

リノベーションするなら自然素材がおすすめ

自然素材に明確な定義はありませんが、「化学物質が含まれない素材」を指すことが多いです。素材によっては工費が割高になってしまいますが、以下の理由からリノベーションするなら自然素材がおすすめです。

肌が弱い・アレルギー体質でも安心

自然素材の家は、シックハウス症候群の原因となる化学物質を出すことがありません。そのため肌が弱い方やアレルギー体質の方でも、安心して暮らせます。

実際、お子さんのアトピー性皮膚炎や喘息などがきっかけで「自然素材の家を検討した」といった声もあります。自然に近い環境で暮らすことで、そのような悩みが解決した方もいるようです。

自然素材特有の機能を享受できる

たとえば、ヒノキなどの木材には精油が含まれているため、家の中で森林浴しているようなリラックス効果があります。

また、漆喰には調湿機能が、そして珪藻土には調湿機能に加え脱臭・消臭機能も含まれているのです。このように自然素材特有の機能を享受できるため、リノベーションするなら自然素材がおすすめです。

長く暮らすほど愛着の湧く家に変化

よい素材を使うほど、工事にかかるコストは高くなります。また、無垢材は合板フローリングより傷つきやすく、また珪藻土の壁は拭き掃除をしづらいというデメリットがあります。

しかし、年々色や風合いが変わっていく家はまるで生きているようで、長く暮らすほど愛着の湧く家に変化していくといえるでしょう。

 

「リノベーションで自然素材を使うのはあり?」というテーマに基づき、化学物質とシックハウス症候群の関係、自然素材の種類とメリット・デメリットなどについて触れてきました。結論としては、リノベーションするなら自然素材を使うのがおすすめです。また、この他にも「自然素材の家は従来の家より長持ちする」というメリットがあり、長い目で見てもお得です。これからリノベーションする際は、ぜひ自然素材を検討してみてください。

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