長く快適に住みたい!リノベーション物件の寿命は?

公開日:2022/01/15  最終更新日:2023/04/21

リノベーションを行うのであれば、長く住み続けたいと思うのは当然です。みなさんはマンションの耐用年数はどれくらいであり、リノベーションすることでどれくらい長持ちするかご存知でしょうか。この記事ではマンションの寿命や長く住むためにはどうすれば良いかを詳しく解説するので参考にしてくさい。

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そもそもマンションの寿命は何年なのか

一般的に日本の住宅の平均寿命は30年程度と言われており、国土交通省のデータでも滅失住宅の平均築後経過年数は約30年という数値が出されています。欧米諸国と比較しても大きく低い年数です。

しかし、この数値は実際に解体された木造住宅によるデータとなり、そのままマンションの寿命として考えることはできません。ここではマンションの寿命を考える上での指標を2つ紹介します。

法定耐用年数

マンションの寿命を考えるときの一つの指標として「法定耐用年数」があります。法定耐用年数とは、法人税などを計算するうえで統一した基準で減価償却の計算を行うために法律で規定された年数のことです。

耐用年数を過ぎたからといって住んではいけないというわけではなく、減価償却費算出のため法的に定められた年数が耐用年数です。耐用年数は物件の構造によって年数が定められており、マンションは基本的に鉄筋コンクリートで作られているので耐用年数は47年となっています。

ただし、あくまでも税法上で減価償却の計算に用いる基準値として画一的に決められたものであるため、法定年数がマンションの寿命ではありません。国土交通省が2013年に発表した資料によると、マンションは平均68年で取り壊されています。その中で、取り壊したのちに建て替えられたものに限っての平均は33年です。

一方、最長で100年以上の耐久性を備えているマンションもあります。国土交通省の調査によれば、コンクリート造の建物の寿命は120年、リフォームなどの延命措置を行えば最長で150年まで住み続けることができるとされています

耐震性

マンションの寿命を考える上でもう一つ重要な要素は「耐震性」です。日本の建築物の耐震基準は大地震が発生するたび、新基準の制定や改正が繰り返されてきました。

耐震基準には旧耐震基準と新耐震基準というものがあり、旧耐震基準は、震度5強程度の地震で倒壊しないという基準。新耐震基準は、さらに耐震性能を厳しく設定し、震度6強から7程度の地震でも倒壊しないという基準となっています。

新耐震基準は19816月から施行されたため、それ以前に建築された物件は旧耐震基準ということになります。どちらがより安全か比較すれば新耐震基準以降のマンションということになりますが、それ以外の建物が安全ではないと言い切ることもできません。

築40年を超えるマンションの中にも、耐震構造的に高いレベルで安全性を確保しているものはいくつもあります。耐震診断の結果も新耐震基準をクリアする耐震性が認められたものもあれば、耐震改修・耐震補強を行って耐震強度を高めたマンションもあります。

リノベーションで長持ちするのか

リノベーションして設備を一新し、新たに住み始めたとして何年住めるかは気になるところではないでしょうか。ここでは、リノベーション後の大きな目安となる設備の寿命について見ていきましょう。

各々の設備のグレードによって違いはありますが、給湯器やガスコンロ、トイレなど多くの設備が約10年で交換が必要とされています。修理をしようにも部品製造がされておらず設備自体の交換を推奨されることがほとんどです。このことから、リノベーションしてから大体10年後には設備改修工事の費用が必要になることが考えられます。

10年は必ず大丈夫というわけではなく、それまでの間に故障や不具合が発生することもあり得ます。故障や不具合を防ぎ、より長持ちさせるためにも、設備については日頃からこまめな手入れや点検をしておくと良いでしょう。

また、マンションでは外壁塗装や屋上防水を1215年を目安に行う必要があり、これ以外にも、鉄製器具の錆び止め塗装や扉の油差し、ガラス交換などその都度補修を求められる箇所がいくつもあります。

こまめな点検・手入れを行い、決められた期間で大規模修繕を実施し、不具合をきちんと取り除いていくことでリノベーション後のマンションを長持ちさせることができるでしょう。

長く快適に住むにはどうしたらよいのか

リノベーションしたマンションに長く快適に住むために気を付けたいのが、ライフスタイルの変化です。ほとんどの場合、「現在」の家族のライフスタイルに合わせてリノベーションプランを考えてしまいますが、リノベーションして5年後、10年後はどうでしょうか。

子供が成長し独立したり、歳をとって介護が必要になったりしているかもしれません。マンション自体の老朽化による修繕の必要がなくても、リノベーション直後と同じように暮らしやすい状態ではない場合も考えられます。長く快適に住むためには、設備や内装の寿命に加え、ご自身のライフスタイルの変化も考慮しておくことが大切です。

設備の交換や内装の寿命によるリフォームにかかる費用とライフスタイルの変化のバランスを見て、資金計画を考える必要があります。いつまでも快適な住まい作りができるよう、リノベーションの際は将来のライフスタイルについても設計者と相談すると良いでしょう。

 

マンション寿命やリノベーションで長持ちさせるためのポイントについて解説しました。マンションの耐用年数については立地や劣化の程度が異なるため一概には言えませんが、構造だけでなく建物を定期的に維持管理することが、寿命に大きな影響を与えるということは理解しておく必要があります。

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